個人売買という方法

日本の法律では、契約自由の原則が取られています。その名の通り、契約をすることは、個人でも法人でも、自由に行うことができ、一般的に好ましくないとされるもの以外では、契約が成り立つことが当然となっています。もちろん、個人と法人との間ばかりでなく、個人同士でも、あるいは、法人同士でも、自由に契約することができます。車の買い取りの個人売買とは、そういう契約自由の原則に基づくものです。
かつてであれば、雑誌などに売買希望の告知があり、アポイントを取り、実際に車を目にすることで、売買契約を結ぶこともあったようです。しかし、今ではインターネットが浸透し、ネットの個人売買が主流とも言えるでしょう。相手を募る方法は、ネット上の掲示板であったり、あるいは、近年では、SNSなども活用されているようです。さらには、好きなメーカーや車種同士のサークルを独自のサーバなどで運営し、そこで個人売買の契約が行われることもあるようです。メリットとしては、それこそ、取引が自由であることです。しかも、個人であるので、利益うんぬんよりも、売る側としては売却したい、あるいは、同じ仲間のような人と取引したい、という思いがあり、業者から購入するのとは、少々異なった感じがあるようです。したがって、価格が思ったよりも安めであることもあります。
しかし、デメリットとしては、あくまで個人間で行っているため、トラブルが発生する可能性があります。もちろん、業者に売却する場合でも、トラブルが発生することがあり、問題が全くないとは言い切れないでしょう。けれども、個人間の方が、売買の上でのルール作りなどがあいまいになる可能性があります。友人知人であれば、言いたいことも言えるかもしれませんが、知らない人同士であれば、あいまいな点があれば、なあなあまあまあで済まないケースも発生します。このため、個人売買をするのであれば、事前にしっかりとお互いのルールを取り決めておくことが大事でしょう。また、インターネットであれば、実物を見ることができない可能性もありますが、車にとっては、市場が大切になります。売る側になっても、また、買う側になっても、できるだけ、実物を見て、運転できることを心掛けるようにすべきでしょう。
なお、個人売買であるので、個人で買取業者のようなことをすることも可能です。すなわち、ある車を入手し、それを転売することです。車の買い取りの個人版ということでしょう。さらに、一括で支払いをするのか、分割で支払いをするのかも、しっかり取り決めておくべきです。法律上では、個人間でも利子を付与することができます。その点についても、きちんと話し合っておくことが大切です。

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